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BRAIN NAVI3号 近藤昇コラム「アジアビジネス、実践に勝るものなし」

第3回 「アジアビジネス、実践に勝るものなし」

日本は極寒の季節を越え、これから春の息吹を感じられる季節へと移りつつあります。
アジアビジネスにおいても、日本企業の積極的な活動が目立ち始めましたが、 まだまだその動きは
スピード感を伴うものではないケースが多いようです。

翻って、アジア各国のビジネスはそれこそもの凄い速さで動いています。 ベトナムにおいても、現地
企業が本格的に日本との連携を模索し、当社に多くの問い合わせを頂いています。 その要望の多く
が、「日本企業のノウハウを学びたい」「日本の中小企業の技術力に学びたい」 というものです。
2015年はこのベトナム側の熱いラブコールにいかに応えられるか? これは当社の大きなテーマとも
いえます。だからこそ、3月はホーチミンにて、4月は東京にて、恒例の「アジアビジネスカンファレンス」
を開催します。日越企業マッチングの実績も増えており、今年はその数を飛躍的に 増やしたいと
考えています。

ホーチミンでは2月に入り、新しい動きがありましたので、 ご報告させていただきます。2月6日、ホーチ
ミン市でグランドオープンとなった 和食総合レストラン「ENISHI」です。 同店は、弊社がプロデュースし、
この度リニューアルオープンしました。 日本の各地域の食材、物産をふんだんに使用し、『ジャパン
スタイル マルシェ&レストラン』をテーマに掲げて運営をしていく予定です。ベトナム人のお客様に
美味しい料理を食べてもらい、さらに美味しい食材をその場で購入していただくことのできるものです。
ベトナムでは新しい感覚のレストランになると思っております。 日本文化の発信基地としても、日本の
皆さまにさまざまな活用を提案していきます。

そして、年末にお伝えしていた日本とアジアを繋ぐシニアビジネス事業に ついても着々と準備を整え、
進めております。こちらは春の便りと併せて、皆さまにも詳しいご説明ができる予定です。

改めてこう実感します。

――アジアビジネス、実践に勝るものなし

今の時代は若者もシニアの方も少し考えすぎではないでしょうか? 私が20年以上のアジアでのビジ
ネスで学んだものは『実践』です。いかに意思決定をし、迅速に『実践』に移行できるのか。 そして、その『実践』で学んだことを、いかに次の一手に活かすのか。

昨年は迅速な日越企業の合弁会社設立などをお手伝いさせていただきました。そして、今年に入り、
前述の「ENISHI」のオープンなど、自らも『実践』にこだわって活動しています。

「日本人は決断力がない」
「何をするにも遅い」

現地でそう言われて久しい日本人の印象を少しずつ 変えていければと思っています。だからこそ、
私たちは今年も『実践』し、学んだことを皆さまに お伝えしていければと思っています。

今、NHK大河ドラマで「花燃ゆ」が放映されています。吉田松陰の妹が主人公をつとめていますが、
この吉田松陰は“実践の思想家”と呼ばれています。門下生に教え続けたのが『実践』であり、彼の
教えを受けた者たちが新しい時代の扉を開ける原動力となっていったことは言うまでもありません。

ビジネスの世界でも同じではないでしょうか。特に、アジアビジネスにおいてはなおさら『実践』を意識
していくことが今後、より求められていくと思います。