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就職の面倒見が良い大学は本当に役に立つのか?

”就職の面倒見が良い”
これが、今どきの良い大学の条件らしい。
今に始まったことではなく、
この時期になると最近は必ずこんなデータや記事がクローズアップされる。
記事によると親も子もそういう思考なのだが、
若い人ほどその傾向が強いと書いてある。
困ったもんである・・・。
これが、私の率直な感想である。
どうして、他力本願なんだろうか。
就職ぐらい自力でできなければ、その先はどうするのか?
これからも根気よく、学生に話する機会に伝えねばならない・・・。

私も少なからず、社員の採用、大学での講義、教授とのお付き合い、学生の交流会の開催など、
大学との接点は、一般の経営者より多いと思う。
今の日本全体に起こっている様々な現象や課題すべてに当てはまるともいえることだが、
この大学事情に関しても理想と現実、本音と建前が交錯している。

私自身、大学生の頃の言動を棚に上げて、
本来大学とはこうあるべきだ・・・など、今更そんな大上段に構えたことを言いたいわけではない。
私の頃は、社会とのギャップがそれほどなかった時代だ。
昔は大学も社会も温室だった。
それは、日本がこのまま成長し続けるだろうという前提に立っていたからであるが、今は違う。
しかし、大学は相変わらず、温室のままである。
しかも、以前よりも増して心地よくなる一方のような感じさえする。
一方、社会は変わりつつある。
一部の例外もまだまだあるとは言え、社会は既に冷凍庫の中である。
すでに“ゆでがえる状態”の人もたくさん存在するが、彼らは、ますます厳しい境遇に追い込まれて
いくだろう。

 

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