• ブログ
  • アジア

『親日』を気にする前に『親日になってもらう』努力を

日本人のビジネスパーソンは、東南アジアの国々に対して、
必要以上に相手の国が『親日』かどうかが気になるようだ。
これはハッキリ言ってピントがずれている。
10年前と比較すれば、東南アジアと日本の
ビジネス交流は盛んになった。
しかし、このような人々は
増えつつあるのではないかと感じている。最近、面白い本を見つけた。
丸山ゴンザレス氏の「アジア親日の履歴書」である。
読みやすく構成されている。
海外出張がてら一読した。
なるほど、歴史から振り返ると
親日議論に新たなる視座が生まれる。
台湾やタイはとりわけ親日に感じる国。
歴史的理由も明確。
私もこの2つの国は何回も訪れているが親日国だろう。
では、ベトナムやミャンマーはどうなのか?
セミナーをはじめとした場でことあるたびに
私の口癖になってしまったが、
「ベトナムなんか日本人の存在感は皆無ですよ」
と常々話をしている。
日本人同士で集まれば、日本人の世界だけに見えるが、
ベトナムで例えると、主役は韓国である。
それも、他の追随を許さないくらいまで
浸透度も歴然としている。

本書の説明を借りると、ベトナムと日本は
歴史的にもほとんどかかわりはないし、
ベトナム戦争後、日本は他国と比べても
重要視していたわけでなく、
民間企業も優先順位を低く置いてきた。
日本人好みの観光名所が沢山あるわけでもない。
考えてみたら、日本人が行っていないのだから
ベトナム人が日本のことを知るわけもない。
せいぜい、知られているといえば、
「ホンダ」「トヨタ」「カラオケ」。
それ以外では「アジノモト」。
しかし、結局は商品や企業ブランドどまり。

ベトナムでのビジネス歴が
約20年近くになりつつある当社は、
中堅中小企業の末永い活躍のためには、
日本の存在感を高め、
日本のファンを増大させることを
重要なミッションのひとつに掲げてきた。
ビジネス活動の総称をJPS(ジャパンスタイル)ビジネスと
呼んでいるが、専門ショップの運営から、
日本のトレンディドラマの放映など、
コツコツと実績を積み上げてきた。
去る8月8日~10日の3日間は、
このJPSビジネスの一環で、
「おもてなしジャパンフェア」を
ホーチミンの新興都市フーミーフンで開催した。
これが大変な賑わいを見せた。

 

 

 

私はスタッフの報告とダイジェストビデオで確認したのだが、
自分自身、正直驚いた。
ベトナム国内、日本国内の
さまざまなメディアにも取り上げられた。
そして、このイベントの様子は、
多くの方々から高い評価を頂いた。
今後はカンボジアやマレーシア、
特に来年にはミャンマーで開催を予定している。
現地パートナーとコラボしながら
多くの国々で派生させていきたいと考えている。

 

 

もうひとつ、数回イベント経験を重ねる中で
大きな収穫もあった。
現地ベトナム人の若手と当社の若手スタッフの
チームワークで実現できたことが何よりもの財産。
もちろん、現場では様々なミス、
スタッフ同士の軋轢などもありながら、
プロジェクトのメンバー全員が当日の現場の苦労と、
終了後の達成感を共有できたことは、
アジア歴が長い当社であっても感無量であった。

日本から積極的に相手の国に出ていき、
自分たちのことを伝える。
そして、その活動やコンテンツの創作そのものも共有する。
こういう活動をたくさん多くの方が継続的に続けていれば、
日本人でありながら、「韓国人? 中国人?」と
間違われなくなる日が来るのもそう遠くないと思える。

ちなみに・・・私はほぼ韓国人に間違われ「アンニョンハセヨ」と言われる始末・・・。
もういい加減、日本人と呼ばれたい!!

おもてなしジャパンフェアの映像はこちら!

 

—–